【AIと障害者支援】書籍出版のクラファン挑戦中!

【開催報告】福祉施設で働く支援者向け生成AI基礎研修をTODAY弁天(就労継続支援B型)で開催しました

こんにちは、株式会社パパゲーノの田中康雅です。2024年11月2日に千葉にある就労継続支援B型事業所「TODAY弁天」さんの場所をお借りして「福祉施設で働く支援者向け生成AI基礎研修」を開催しました。 生成AIをどのように支援現場で活かし、障害者支援にどのように貢献できるかを、具体例を交えながらご紹介しました。

福祉施設で働く支援者向けChatGPT基礎研修【11/2(土)・千葉駅徒歩5分】 地域に開かれた安心できる場所「TODAY弁天」の魅力【施設長 松本茂裕氏さん】

「そもそもAIとは?」生成AIの基礎と可能性

今回の研修では、まずAIの基礎について解説しました。生成AI、特に「ChatGPT」などの大規模言語モデルは、膨大なデータを学習して自然な会話を生み出す技術です。ChatGPTの進化を間近で見てきましたが、私たちの日常や仕事の場面に大きな影響をもたらしています。生成AIが驚くべき速さで成長していることは、福祉の現場でも多くの可能性を感じさせます。

生成AIについて中学生でもわかるように教えて!

生成AI(せいせいAI)とは、AI(人工知能)が文章や絵、音声など、新しいものを作り出すことができる技術です。例えば、何か質問するとその答えを考えたり、小説や詩を作ったり、イラストを描いたりすることもできます。

このAIは、たくさんのデータをもとに学び、自分で「こんな感じかな?」と考えて新しいものを作り出しているんです。

ゲームのキャラクターや音楽の歌詞を作るのにも役立ったり、宿題の調べ物を手伝ったりすることもできます。AIが作り出すものはまるで人間が考えたような感じに見えるので、とても面白い技術ですね!

パパゲーノでの生成AI活用と支援の形

パパゲーノでは、障害のある方々が生成AIを活用してPC業務に取り組める環境づくりを進めています。2023年9月に就労継続支援B型「パパゲーノ Work & Recovery」を東京都杉並区で開所し、1年間で利用者さんは50名ほどになりました。利用者さんの希望や得意分野とテクノロジーの力を掛け合わせて多様な挑戦を応援しています。

また、パパゲーノが開発した「AI支援さん」というアプリは、面談の音声データから支援記録を自動で生成します。このように、支援者の負担を減らし、利用者さんとの質の高いコミュニケーションに集中できる環境を目指しています。

他にも、AIを使って業務マニュアルを読み込ませ、必要なときに操作方法や疑問を簡単に調べられる仕組みを整えています。これによって、IT操作に慣れていない利用者さんも、自分で解決できる範囲が広がり、自信を持って働いていただけるようになりました。

AI導入時の注意点とデータ管理

生成AIの利用には、プライバシーやデータ管理の配慮が不可欠です。私たちは、AIを活用する際にはデータが他者に流出しないよう設定を管理し、たとえばChatGPTの設定で学習データとして使われないようにする方法を徹底しています。また、生成AIが「ハルシネーション」(誤情報)を起こすこともあるため、支援者として結果の確認や信頼性のチェックは欠かせません。利用者さんにとっても、支援者にとっても、安心して利用できる環境づくりが重要だと考えています。

生成AIが支援現場に与える影響

生成AIを活用することで、日々の業務の効率化が進み、支援の幅が広がります。特に、パパゲーノで感じているのは、対人支援において利用者さんが主体的に自己管理を行えるサポートを提供できることです。例えば、対人不安の強い利用者さんがAIを使って必要なことを調べたり、困ったときに質問できる仕組みを提供することで、自分で解決する力が育まれていると感じます。

ソーシャルワーカーとして生成AIを活用する意義

生成AIの普及により、私たちソーシャルワーカーの役割も少しずつ変わりつつあると感じています。AIは問題解決の最適解を示してくれますが、最終的な意思決定や利用者さんの心に寄り添う役割は、人間にしかできません。人間だからこそできることは何か?改めて問い直してみるタイミングなのかなと思います。

今後の展望:生成AIを活用した支援の未来

パパゲーノでは、今後も生成AIを活用し、支援対象者が自分らしく働ける機会を広げていくことを目指しています。クラウドファンディングを通じて、生成AIの福祉分野での活用を紹介する書籍の出版も予定しており、支援の現場でのAI活用が一般的になるよう、情報発信にも力を入れています。

生成AIは、福祉支援の現場で多くの可能性を秘めています。支援者が生成AIを活用し、利用者さんの生活の質や自立を支援する一助となることを願っています。今後も支援の現場での実践や学びを共有し、生成AIの活用が障害者支援において正しく広まっていく未来を目指していきます。

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