先日、パパゲーノ Work & Recovery(就労継続支援B型)の利用者さんを対象に、「忙しい人や上役への質問の仕方」を題材にしたSST(ソーシャル・スキル・トレーニング)を開催しました。上司への質問の仕方やタイミングについて学び、ディスカッションを行いました。
実施したSSTの概要
質問のまとめ方とタイミング
席を外していることが多く、感情の読み取れない上司への質問の仕方を考えました。その方が忙しいのか、機嫌がいいのか分かりにくい時には、以下の点に注意します。
- 要点をまとめて質問する
- 人の性格や感情は変えられないため、こちら側で最善の努力をすることが大切
自分と対等ではない人に配慮すべきこと
- 質問の長さについて前置きをしておく
- 相手の視界に入る位置から話しかける
- 「お忙しいところ申し訳ありませんが」といった前置きを使う
質問のノウハウ
- 日々の行動パターンから適切なタイミングを探る
- 質問は手短に、何について、どのくらいの時間を頂戴するのかを伝える
- ポジティブな言葉を使う
- 5w1h(who, what, when, where, why, how)を意識する
- 質問する前に自分で調べること
- 質問できずに立ち止まってしまうことが一番の損
- 自分の考えを確認し、質問する際には自分の意見を述べる
良い質問の準備
- 自己都合で行動せず、相手の都合を優先する
- まずは自分で考えてから質問する
- タイミングや納期に余裕のある時に質問する
ロールプレイ
例: 来週は何をさせてもらえますか?
想定の質問に対して、どんな質問返しが想定されるかを考えておくのがポイント
さらに進んだ内容
- 観察力を発揮し、わからなければ先輩に聞く
- 親切に教えてくれる仲間や先輩がいることが大事
参加した利用者さんからの感想コメント
- 遠慮をしてしまい苦手です。質問の仕方を踏まえた上で、あまり気にせずに質問をした方が良いと感じました。
- 相談のロールプレイを見ている中で、「簡潔に報告しなければいけない」というのが両立し難しいと感じた。
- 皆さんの多様な現場経験での意見交換ができ貴重な機会でした。
- よく分かっていなかった忙しい人や上役への質問の仕方を知ることができてよかった。
- 質問することが義務だという言葉がすごく心に刺さりました。SSTに参加してよかったです。
- とても気付かされる勉強会でした。
- ロールプレイではなくアドリブだとまたちょっと難しいだろうなと感じました。
まとめ
- 要望を伝えるときには謙虚に聞こえる言葉を選ぶ
- 今すぐ解決しなくても、疑問や質問を一度伝えることが仕事の義務として必要
- 相談を受ける側になったときは、聞く耳を持つことが大事
- 対話を通して、自分の踏みにくい境界線を見つける
- 発言しないと損だと考え、積極的に対話を行う
今後も、このようなソーシャル・スキル・トレーニンを定期的に開催し、利用者さんのスキルアップをサポートしていきたいと思います。
次回もお楽しみに!