就労継続支援B型「パパゲーノ Work & Recovery」を運営する株式会社パパゲーノは2024年9月1日(日)14:00〜18:00に、パパゲーノ Work & Recovery開所1周年を記念して「AI福祉ハッカソン2024」を開催しました。この記事では開催の様子をお届けします!
AI福祉ハッカソンの参加者
就労継続支援A型・B型の利用者さん、弁護士さん、福祉施設のスタッフ(支援者)さん、生成AIについて学んでいる一般企業勤務の方、研究者の方、パパゲーノを応援いただいている方など以下のような関心を持つ多様な立場の方に参加いただきました。
- AIを活用したWebサービスの開発に興味のある方
- 自分らしい生き方(リカバリー)、就労支援に興味がある方
- 精神障害や障害福祉に興味がある方
- メンタルヘルスに関する社会課題に興味がある方
- パパゲーノの活動に興味がある方
パパゲーノ Work & Recovery開所1周年記念!
今回のイベントは2023年9月1日に開所した就労継続支援B型事業所「パパゲーノ Work & Recovery」の開所1周年記念として開催されました。
生成AIで個人の可能性を広げる
パパゲーノは「生きててよかった」と誰もが実感できる社会をパーパス(存在意義)として掲げて、リカバリーの社会実装を目指しています。
パーパス(存在意義)
「生きててよかった」と誰もが実感できる社会
大切にしている価値観
リカバリーの社会実装
パーパスに向けた2つの事業
- 東京で生成AIを活用した日本一の就労継続支援B型事業所を運営し最先端の事例を創出する
- その知見を福祉業界全体に広める(AI支援さん、パパゲーノAI福祉研究所など)
デスクワークができる就労継続支援B型のニーズが非常に強い
2023年9月1日の開所から1年間で、就労継続支援B型事業所「パパゲーノ Work & Recovery」の利用希望のお問い合わせは「200名以上」の方からいただいています。その背景として、パソコンを使った就労継続支援B型事業所が少なく、障害のある方のニーズに対して不足している現状があります。日本財団の調査によると、全国に1.5万事業所ある就労継続支援B型のうち、パソコンを使った仕事に挑戦できる場所は「3%」ほどしかありません。
社会資源としてAIを活用し障害のある方の挑戦を支援している事例
「パパゲーノ Work & Recovery」では、ChatGPT(GPT4o)やWhisperを中心に、多様なAIを活用して障害のある方の支援を実践しています。
- 確認不安が強く何度も質問を繰り返しやすい方がAIで疑問を解消し活躍
- 不動産業界の知識が全くない方が不動産会社向けのメルマガを作成
- 文章読解が苦手な方が企業の書いた記事に改善提案
- 世田谷線の電車広告をデザイン
- プログラミング初学者の方がAI相談アプリを自分で開発
- イラストが得意でない方が画像生成AIを用いてオリジナル絵本を制作
- 好きな音楽を紹介するWEBサイトを制作
- 場面緘黙の漫画を制作しWebサイトで発信
- AIにサポートしてもらいながら自助会を立ち上げて運営
AIを用いたプロダクト開発の実践体験
障害福祉分野にあるさまざまな課題に対して、AIを使って解決するアイデアを考え、パパゲーノの3人がメンターにつき、Google Apps ScriptやApp Sheetなどのツールを用いて簡易的なプロトタイプ開発まで実践いただきました。
開発テーマ
開発テーマは以下の4つ。難易度にあわせて各自AIを使ったプロトタイプの開発に挑戦いただきました。
- ジェノグラムを画像生成してくれるAIを作ってみよう!
- お問い合わせフォームのURLを自動でリストアップしてくれるプログラムを作ってみよう!
- GPT4のAPIでAI相談サービスを作ってみよう!
- ChatGPT/GPTsを使って業務サポートAIを作ってみよう!
AI福祉ハッカソン参加者の感想コメント
同じように熱意のある方と一緒にモクモク頑張るのは前向きなエネルギーもらえますね!
未知のことを学ぶ機会になりました。ありがとうございました。
普段触れていない業界の方のお話が聞けたり良い機会でした。
もっとテーマ絞り込んだほうが面白い気がした ありがとうございました。楽しかったです。
まったく普段触れてこなかった生成AIを実際に使う最初のひとつのステップとしてかなり参加しやすいイベントだと思った。勉強になり、かつ楽しい時間でした。 パパゲーノの記事を拝見しながら勉強を進めたいと思います!イベントの企画と開催誠にありがとうございました!
実際に作業を行う時間が長くあり、肌感覚での理解が可能になると思われとても勉強になりました。有意義で貴重な時間となりました。今後もこのようなイベントがあれば、参加したいと思いました。
初めてプログラミングのようなことを体験できた。プログラミングに関心を持ったので、勉強していきたい。時間が足りないくらいだった。また参加したいです。
やってみることで、可能性が感じられる 参加者の解像度に合わせて説明をしてくださったので、初めて触ることでも楽しく取り組むことができました。また、使い方によってもっとできることがあると感じられました。ありがとうございました。いろんな交流ができて共感しました
支援員の仕事の業務効率化と幅が広がると思った
自分の知識が全く無い所からでも、得るものがあった。 今日はありがうございました。
丁寧に教えて頂き有り難かったです。
集中出来る時間が短い為、事前に休憩についてメッセージを送ったのですが、すぐにお返事を頂けて、安心して参加する事が出来ました。
学びになり、楽しかったです。 また開催していただきたいです!
9月は障害者雇用支援月間
9月は「障害者雇用支援月間」です。AIなど新しいテクノロジーを用いて障害のある方の可能性を広げる支援のあり方について考える機会になっていれば幸いです。