AI支援さんの開発を行うパパゲーノは、2025年11月28日にパパゲーノ Work & Recovery 八幡山で、12月4日にパパゲーノ Work & Recovery 用賀にてAIと福祉を語り合うイベント「AI福祉交流会」を開催しました。
介護・福祉分野でAIに興味を持つ方は実はまだ少数派です。だからこそ、「同じ関心を持つ人同士が繋がれる場を作りたい!」という思いから生まれたイベントです。

当日はオンライン・対面合わせて約30名が集まり、AI活用の実践や課題について情報交換しました!
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開催日時 | 第1回:11月28日(金) 18:00〜18:30 (会場:八幡山) 第2回:12月4日(木) 18:00〜18:30 (会場:用賀) |
| 参加形式 | 対面 + オンライン(ハイブリッド開催) |
| 主催 | 株式会社パパゲーノ |
当日のスライド資料
AIに興味を持つ福祉分野の方々は比較的珍しい存在です。本イベントは、そうした先進的な取り組みに関心を持つ福祉関係者同士が繋がり、今後の情報交換ができる場を目指して開催されました。
AI福祉交流会@用賀が無事終わりました〜。面白い方が集まって、飲み会も楽しかったです🥂
— やすまさ (@yasumasa1995) December 4, 2025
また定期的にパパゲーノでイベント企画していけたらと思います💪 pic.twitter.com/tdLuVtAJJH
AI福祉交流会のプログラム内容
パパゲーノの紹介
パパゲーノは、統合失調症の方との絵本制作から始まった会社です。この経験を通じてB型事業所の存在を知り、「パソコン仕事ができるB型が少ない」「業界のデジタル化が進んでいない」という課題を発見。2023年9月に八幡山で就労継続支援B型事業所を設立し、現在は3拠点で運営しています。
ChatGPTの登場をきっかけに、脳の機能障害(精神障害・発達障害)のある方にとって、脳の情報処理機能を補うツールとしてAIが有用だと考え、現場での実践を重ねてきました。

AI支援さんの紹介
「AI支援さん」は、介護・福祉のスタッフ向けに開発されたAIツールです。厚生労働省の省力化投資促進プランでも紹介されています。
主な機能:
- 面談の録音から自動文字起こし・要約を生成
- Word/Excelの書式に合わせた書類の下書き作成
- タスク管理機能(10月リリース)
- AI画像読み取り機能(FAX・郵送書類のデジタル化)
月額約1万円で利用可能。相談支援事業所、就労継続支援A型・B型、就労移行支援など幅広い事業所で活用されています。

パパゲーノ Work & Recovery(就労継続支援B型)の利用者さんがテスト業務、マニュアル作成、データ登録を担当し、ユーザー視点と開発スピードを両立できる組織体制を構築しています。

今後の開発予定
AI支援さんは、11月だけで約30件の改善をリリースするなど、現場の声を反映した迅速な開発を続けています。

今後の機能開発として、大きく以下の2点を予定しております。
- 打刻機能の提供開始(通所系事業所向け)
- AIチャットボット機能(3月頃予定):日々の支援記録を参照したAIの回答が可能に

2026年3月にAIチャットBOT機能のリリースを目指して、開発を進めています!
なぜChatGPTじゃなくて「AI支援さん」?
AI支援さんはChatGPTなどの生成AI系サービスと比較して、支援現場でのAI導入がしやすいサービスになっているため多くの事業所さんで使っていただいています。コスト面でChatGPTはアカウント人数分コストが増える一方で、AI支援さんはアカウントの数による課金体系ではありません。また、法務リスクやセキュリティの面でも、同意取得やプライバシー保護の設計が福祉現場向けに開発されています。


コスト面や法務リスク面でAI導入を諦めていた事業所さんでも、AI支援さんなら手軽にAIの活用を進めることができます!
参加者の声・ディスカッション
「期待」と「不安」が入り混じるリアルな現場の声を共有し合いました。一部を共有します。
クリエイティブ(イラスト・動画)業務へのAI活用事例
- 悩み: イラストレーターやデザイナー利用者さんの「著作権」への懸念。
- 不安: 自分の絵が学習される嫌悪感。AIのクオリティが高すぎて「仕事がなくなるのでは?」という危機感がある。
- 現状: 無料版(商用不可)を使っているケースが多く、権利関係がグレー。正しい知識の教育が必要。
運営事務へのAI活用事例
- 期待: とにかく「めんどくさい記録業務」を簡潔に終わらせたい!
- 課題: 役所への書類作成などはAIに任せたいが、セキュリティやコストが壁。
就労支援スキルとしての「AI活用スキル」の育成事例
- 変化: 「動画を作りたい」「プログラミングをしたい」という利用者さんがAIを活用し始めている。
- 必要性: 今後、就職するにはAIスキルが必須になる。支援員も学ぶ必要がある。
- 事例: 広告制作をしている就労継続支援B型では、営業は「提案効率UP」で歓喜している一方、デザイナーは「脅威」と感じている。Googleの最新モデル(Nano Banana Pro)では日本語テキストも綺麗に生成でき、サムネイル画像の作成など実用化が急速に進んでいる。

支援現場ならではの、AI活用の疑問点が色々と共有されて議論が盛り上がりました!

まとめ
今回の「AI福祉交流会」では、福祉現場でのAI活用に関心を持つ多様な参加者が集まり、活発な情報交換が行われました。交流会終了後は懇親会も開催され、参加者同士のネットワーキングが深まりました。
パパゲーノでは今後も同様のイベントを継続的に開催予定です。気軽にご参加いただけると嬉しいです。
AI支援さんは1ヶ月無料でお試しすることができます。こちらもご興味ある方は気軽にお問い合わせください。

