宇宙、緘黙 (テキスト版)
教室で先生の話を聞いてたら、その声が回りだして聞こえなくなってきて。
ここから外に出たいけど、「出たいです」と言えなくて。
少し経ったら椅子から動けなくなってて。
そんなあなたの手をとって、廊下の奥の階段に座らせてあげる。
ヘルメットをノックして声をかける。
トントン、大丈夫?聞こえる?
少し深呼吸しようか。
あなたの言いたいことは伝わってるよ。
大丈夫だよ。
とりあえず、一緒にここにいるね。
ずっとここにいるね。
いつまで続くか不安だと思うけど、何が起きてるかよく分からないと思うけど、一緒にいるから大丈夫。