パパゲーノの社員インタビュー第五弾。今回はサービス管理責任者の奥脇太郎さんのインタビューをお届けします。どうやってパパゲーノと出会ったのか、どんな任務を背負っているのかなど、サービス管理責任者の裏側を余すことなく掲載しています。ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです!
インタビュアー:中西高大(たかひろ)
福祉の世界で11年。再び成人の方をサポートできる場所へ。
奥脇さん!本日はよろしくお願いします。
早速ですが、パパゲーノに入社した経緯を教えてもらってもいいですか?
よろしくお願いします!
私は福祉分野の仕事をはじめて約11年になるのですが、前職は障害児のための「放課後等デイサービス」で仕事をしていました。
元々は障害児の支援と異なり就労支援と言って、障害者手帳をお持ちの方の就労をサポートする仕事を10年やってきていたので、成人の方が対象だったんですね。
同じ障害分野といっても、やっぱり支援の内容は違っていたので、自分の今までの知識や経験を活かすためには成人のサポートの方が社会に貢献できる分野がいいなとあらためて思って、転職するために求人を探していました。
11年…!大ベテランですね。
そこでパパゲーノが新しく事業所を立ち上げるために「サービス管理責任者」という、障害福祉サービスを提供する事業所において、適切なサービスが提供できるように支援の全体的な管理を行う資格を持っている人を探していたんです。
私は福祉分野に入る前はIT系の仕事をずっとしていたたので、パパゲーノのようにパソコンを使ったクリエイティブな作業で就労支援ができて、ゆくゆくはそれが一般就労につながるような形が理想だと思っていました。そうしたお互いの想いがマッチして、私はパパゲーノに合流したんです。
これまでの経験が若い組織に飛び込む勇気をくれた
いろんなタイミングとご縁が重なったんですね。
しかしパパゲーノはまだ立ち上がって間もない会社で、社内のメンバーも20代が中心とすごく若い組織だと思います。そうしたところに飛び込むのは勇気のいることだったのではないですか?
聞かれると思いました(笑)
実際のところ、あまり抵抗感はなかったですね。
面接の時点でパパゲーノのスタッフ全員にお会いして、話を聞く中で、障害者支援の仕事への熱意や考え方が非常に素晴らしい方達ばかりだと思いました。
そこに年齢関係なく一緒に働くことへの魅力を感じたんです。あとは冒頭にもお話したように、IT系の仕事をしていた頃、客先の社長さんやオーナーさんが自分よりも若い人が多かったということもあり、そうした若い人たちの輪の中に入っていくことへの不安は、他の私と同年代の人たちよりはなかったのかもしれないです。
もう一つあるのは、パパゲーノのスタッフはこれまでIT系の仕事を専門にされていて、福祉の実務はこれからという方々なので、そこで私の経験が有意義に活用できるのでは、とも考えていました。
超重要!サービス管理責任者の裏側
確かに、奥脇さんのようにITも福祉の経験もある方はかなり稀有な存在ですよね。
ところで奥脇さんの普段の業務はどのようなものなのでしょうか?
9月に事業所を開設するにあたって、ちゃんとお金をいただけるような支援ができる体制を整えるのが私の任務です。
サービス管理責任者の役割としては大きく2つあります。
1つは個別支援計画という、利用者さんひとりひとりに対してどのような支援を行うかを詳細に明記した計画を策定すること。
もう1つは利用者さんに対して支援員が適切な支援をしているかを管理・監督することです。その2つを9月からスタートできるように色々な準備をしています。
具体的にはどのようなことをされているんですか?
先ほどお話した管理・監督する際の支援実務の流れや様式の確定ですね。
あとは杉並区内外の関係機関に挨拶に行って9月から事業を始めるので、ぜひ利用者さんをご紹介くださいという営業活動もしています。
同時並行で実際に利用者さんに仕事の何を、どういう風に教えるのか、安全はどのようにして守るのか、といったところの計画もしています。
とはいえ、いくら計画していたとしても想定外のことは起きるわけですよね。
例えば利用者さんに良かれと思ってかけた言葉がかえって憤慨させてしまうこともあります。
そうした場合にどう対処するかのロールプレイもしています。
近い距離で「ありがとう」が聞こえるのが福祉の魅力
とても重要な役割を担っているんですね。
そんな奥脇さんが福祉の世界に入るきっかけはなんだったんですか?
IT系の仕事を個人事業主としてでやっていた頃、不景気で立ち行かなくなってしまってどうしようと、知人に相談したところ、紹介してもらったのが入所施設という介護が必要だったり、自立訓練や就労支援を利用するような通所サービスを利用できない障害者の方が、生活する施設だったんです。
なので最初から福祉に興味があるというわけではなかったんですが、振り返ってみると11年間もやっているというのは福祉の世界で働くことにやりがいを感じているのかなと思いますね。
具体的にはどういうところにやりがいを感じていますか?
人と関わって仕事をするって、何かを売ったりものを作ったりするよりも近い距離で「ありがとう」や「嬉しい」といった言葉を直接言ってもらえることが大きいですね。
障害をお持ちの方の支援ももちろんそうですが、その親御さんも喜んでくださるという二重の嬉しさがあったりすることも。
あとは社会的な側面でいうと、福祉というのは大切でなくてはならない仕事なので充実感もあります。
仲間とともに働く楽しみを思い出してもらいたい
9月からスタートする事業所はどのような場所にしていきたいですか?
事業所にいる全員が「一緒に働く仲間」のような関係性でありたいです。
よくサービス提供先の方のことを福祉の世界では「利用者さん」と呼ぶのですが、そういう枠には囚われたくないですね。
一緒に働いて、一緒に成長できるような場所になればいいと思ってます。
また、B型事業所は30年ずっといる方も珍しくないので、どちらかというとパパゲーノは希望があれば一般就労に戻れるチャンスのある、夢を持って働けるような事業所にしていきたいです。
もちろん事業所で少し働いて無事に家に帰ってくるというのが一つの幸せの形ではありつつも、クリエイティブなことをしてもらって、忘れていたことを思い出してもらえたら嬉しいですね。
精神障害って何かのきっかけでつまづいてしまうことが多いと思うのですが、そうしたつまづきがなくなれば以前よりも120%の力で働ける可能性も出てくるじゃないですか。
それが僕は「リカバリー」だと捉えています。
素敵です…!では最後に奥脇さんがパパゲーノで実現したい社会がどんなものか教えてください。
幸せの形は友達がいる、恋愛ができる、美味しいものが食べられるみたいなものもありますが、そのうちの一つに「仕事が楽しい」「就労に対して希望や意欲がある」というのも人生の一つの楽しみだと思っていて。
就労に関するサポートをパパゲーノで担っていきたいです。