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ベテランの居場所、若い世代のスキル提供や支援など多様なニーズに答えられる事業所を目指して【就労継続支援B型事業所AOLA】

豊島区にある就労継続支援B型事業所「AOLA」。特定非営利活動法人NPOあおぞらの理事、重山さんにAOLAの過去・現在・未来について伺いました!

施設名AOLA
設立2007年10月1日(2023年12月にリニューアル)
障害福祉サービスの種別就労継続支援B型
生産活動ダイレクトメールの封入の軽作業を中心に活動
住所〒171-0052
東京都豊島区南長崎5-11-4ユービハイツ1階
運営団体特定非営利活動法人NPOあおぞら
電話03-6908-1919
FAX03-6908-0809  

40年前に始まった精神障害のある方の居場所づくり

福田
福田

2023年12月に就労継続支援B型「AOLA」がリニューアルオープンしていますが、その前進である「あおぞら作業所」がどのように始まったのか教えていただけますか?

重山さん
重山さん

「あおぞら作業所」が始まったのは、今から約40年前のことです。

当時は、「精神障害者のための作業所」という概念すらありませんでした。

東京都からの補助金を利用して、地域の協力を得ながら、精神障害者のための居場所を作ることが最初のステップでした。

その頃は、精神障害という言葉すら一般的ではなく、退院して地域で生活を始めることは画期的でした。

福田
福田

なるほど。

40年も続いてきたというのは、地域との深い関わりがあったからこそですね。

重山さん
重山さん

そうです。あおぞら作業所は地域の人々とともに歩んできました。

特に、初期の頃は制度も整っていなかったため、地域の協力がなければ成り立たなかったでしょう。

当時と比べて今は多くの制度がありますが、作業所の基本的な役割は変わっていません。

AOLAのメンバーさんが作成した商品。

2つの就労継続支援B型を統合し定員40名の「AOLA」へ

福田
福田

2023年12月に「AOLA」へと名称が変更されたとお聞きしました。

その背景について教えてください。

重山さん
重山さん

はい、2023年12月に、2つの就労継続支援B型事業所を、ひとつに統合することになり、それに伴って名称を変更しました。

「あおぞら作業所」という名前は40年間使ってきたもので、メンバーさんたちにも愛されていましたが、統合を機に新しい名前を公募しました。多くの候補の中から選ばれたのが「AOLA(アオラ)」です。

まだ慣れていない方も多いですが、少しずつ新しい名前が浸透していけばいいなと思っています。

福田
福田

2つの事業所をひとつにする決断は大きなものであったと思います。

なぜ統合を決断されたのでしょうか?

重山さん
重山さん

いくつかの理由がありますが、まず、2つの事業所を運営する体力的な限界がありました。

さらに、福祉施設を運営するための適切な物件を見つけるのに苦労したことも大きな要因です。

3年かけてようやく理想的な物件を見つけることができ、統合を決めました。

AOLAの様子。爽やかな壁紙が目に心地よい。

AOLAのメンバーさんとその特徴

福田
福田

AOLAに通うメンバーさんはどういった方々がいらっしゃるのでしょうか?

重山さん
重山さん

メンバーさんは主に3つのグループに分けられます。

1つ目は、30年以上ここに通い続けているベテランの方々です。地域で長く生活してきた方々で、AOLAが彼らの生活の一部となっています。

2つ目は、制度が整備されてから入所し、数年で就労や卒業していく方々。

そして3つ目は、ここ数年で入ってきた若い方々です。特に成人年齢が18歳に引き下げられてから、若い世代の方が増えています。

福田
福田

それぞれ異なるニーズのメンバーさんが通っているのですね。

それに対応するのは大変ではないでしょうか?

重山さん
重山さん

確かに、それぞれのニーズに対応するのは難しいですが、それがAOLAの特徴でもあります。

ベテランの方々には、ここが「最後の居場所」として安心して通ってもらいたい。

一方で、若い世代には、就労支援や社会進出のためのスキルを提供することに重点を置いています。

今は、職員たちと一緒に試行錯誤しながら、全員が満足できる支援を模索しているところです。

伝統と革新の狭間で「AOLA」を次世代に託す理由

福田
福田

AOLAを統合して新たなスタートを切った今、感じている課題や今後の目標についてお聞かせください。

重山さん
重山さん

統合に伴い、異なるニーズを持つメンバーさんをひとつの施設で支援することになり、対応が難しくなったと感じています。

特に、職員の支援体制やメンバーさん同士の関係性など、まだ改善すべき点が多くあります。

今後はそれらの課題を乗り越え、AOLAがさらに成長できるよう取り組んでいきたいと思います。

福田
福田

最後に、今後のAOLAの展望や重山さんご自身の目標についてお聞かせください。

重山さん
重山さん

私自身は、今回の統合を最後の大きな仕事と考えています。

今後は、次の世代の職員たちがAOLAをどのように発展させていくのかを見守りたいと思っています。

施設が積み重ねてきた経験を、彼らがどう引き継ぎ、さらに発展させていくのかが楽しみです。

新しい時代に適応しながら、これまでの伝統を守りつつ進化することがAOLAの未来だと信じています。

福田
福田

重山さん、今日は貴重なお話をありがとうございました。AOLAの未来がますます楽しみです!

重山さん
重山さん

こちらこそ、ありがとうございました!