パパゲーノの社員インタビュー第三弾。今回はアートディレクターの赤坂智美(さとみ)さんのインタビューをお届けします。自社で手がけたアート事業、表現とメンタルヘルスの関係を掲載しています。ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです!
インタビュアー:中西高大(たかひろ)
表現活動がメンタルヘルスにもたらす効果
本日はよろしくお願いします!
まずはパパゲーノに1人目の社員として入社された経緯を教えていただいてもいいですか?
私が関心のある「表現活動」がメンタルヘルスの現場でも役に立てるのではないか、と考えたからです。
小さい頃からダンスを中心に舞台に立ったりしていたのですが、最近は自主制作で映像を撮ったり振り付けをしたりといった創作的な活動をする事も増えてきました。
その過程が、私にとってはすごくマインドフルな時間なんです。
僕も絵を描くので、なんとなくわかるような気がします…!
パパゲーノでははじめ、メンタルヘルス×アートという分野で事業を始めようとしていたので、そうした実体験に重なるものがありました。
また前職では職場のヘルスケアの課題に取り組んでいたんですが、もっと一人一人のメンタルヘルスに向き合いたいという気持ちが強くなったからというのもありますね。
実際に表現活動がパパゲーノの現場でも活かせた事例はありますか?
もともとパパゲーノでは「100 Papageno Story」という、精神疾患・メンタルヘルス不調を経験した方の物語を、絵画・絵本・音楽など多様なアートで表現し、100人の物語を世界に届けることを目指していました。そうした当事者の方達の物語を届けることで、自殺予防につながる「パパゲーノ効果」を提供できるのではないかと考えたからです。
代表のやすまささんのインタビューでも、統合失調症の当事者であるかけるんさんと絵本を制作されたとおっしゃっていました。
そこで私はアーティストさんと協働して企画のプロジェクトマネジメントをしていました。
プロジェクトに携わる中で、当事者の方が積極的になっていかれる様子や、自分の障害を見つめ直される様子をみて、やはり表現活動はその人自身の心に作用するものがありそうだという確信が強まりましたね。
当事者の方との接点を持ちながらアートを生み出すきっかけ作りを
そんなさとみさんがされている普段の業務を教えてください!
現在取り組んでいることの1つに、近隣の福祉事業所へのインタビューがあります。
私たちの拠点が杉並区なので、同じ区内の事業所さんとの関係を作りたいという側面もありますが、それぞれの事業所の生の情報を発信していきたいと思っています。
事業所の概要についての情報はネット上にも結構あったりするんですが、利用者さんがどんな日常を過ごされているかとか、スタッフさんがどんなことを大切にして支援をされているかといったソフト面の情報って世の中に全然公開されていないんですよね。
地域にお住まいの障害をお持ちの方でさえあまり知らない事もあります。
そういうところを試行錯誤しながらオープンにしていっています。
確かに…!
街中で就労継続支援事業所を見かけることはありますが、どんな方が働いているかなどの情報はそこまで見かけないですね。
また、今まで100 Papageno Story で繋がりができた当事者の方に、パパゲーノで受託した仕事をお試しでやってもらって、どういう風に教えてもらえるとわかりやすいか、どのくらいのスピード感でやっていただけるのか、の検証もしています。
具体的にはデータ入力やお問い合わせフォームの送信作業、リストアップ作業が中心ですね。
パパゲーノは主幹事業をメンタルヘルス×アートから、就労継続支援B型事業所に移行していますよね。
アートの文脈で入社したさとみさんにとって葛藤はなかったんですか?
葛藤は全然ありますよ(笑)
今も完全に撤退したというわけではなく、パパゲーノとしては障害福祉×DXを主幹事業としつつ、メンタルヘルス×アートは広報・ブランディングの施策として継続しているというのが実情です。
でも、事業所ができるということは精神障害をお持ちの当事者の方との接点が増えるということなので、何かまた新しい取り組みができるかもしれないですね。
思わぬ行動や活動がアートにつながる、ということもありそうですね。
私たちの事業所はITをメインとしていますが、パソコンの中にもデザインツールはたくさんあります。
そうしたところにも触れていければ良いなと思っています。
パパゲーノで実現したい社会
ありがとうございます!
最後に、さとみさんがパパゲーノで目指したいのはどんな社会ですか?
人それぞれ違うとは思いますが、純粋に「生きてたい」と思える社会じゃないですかね。
ネットを開くと「未来に希望がない」ってよく書かれてるじゃないですか。
いろいろ大変なことはあるけれど、そう思い切ってしまわないで欲しいし、その中でも生きたいって希望を持てる社会を作れたらいいなと思います。